今日も元気で

今、生きて在れることに感謝し、限られた生を慈しみ、楽しんで、感謝のなかに在ろうと決意中。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

夏草や






           なつくさや
      つわものどもが
         ゆめのあと



                            夏草や 兵どもが 夢の跡( 松尾芭蕉 )




         ここ数日来、窓の外を観る度、感じる無常の風――。



         うちの休耕田の西南隣の田んぼは、
         田植えと稲刈りには お子さまたちが帰って来て手伝われるも、
         日々の水や雑草の管理に手が回らなくなられ、
         5年前には、稲と稲の間から、稲より背の高い雑草が生い茂り、
         私は勿論、この地のひとびとも目にしたことがないような状態になる。


         お気の毒、、というより、「 この地の恥 」的非難が蔭でなされ、
         翌年から、この田んぼは、畑作を希望されるお宅へ貸し出されたのだった。



         休耕田を畑としてお借りになった御方は、
         農作業をこよなく愛され、朝5時から夕方6時まで。
         毎日通って見事な畑とされる。

         広い田んぼの隅々まで有効活用され、畦道の横にまで豆が植わる。
         土を休ませることもなく、
         春夏秋冬、様々な野菜、根菜を次々に栽培されていたが、
         昨年より一角に蓮根畑までつくられて、仰天していた。
         元々田んぼの土なので、蓮の好む泥田には適していることだろう。


         早朝、目線の上に蓮の葉の波が続き、
         ぽかり、ぽかりと白い蓮の花が咲いている様は、

         何かしら 彼岸の彼方にこころ誘われ、
         自分に還る良き時間をいただく心地がする――。



         ( あのトンでも、だった田んぼが、、 )なんと熱心な、なんと見事な。


         この御方に、この地のひとびとは惜しみない称賛を送っていた。
         ところが、この御方のつくられた無農薬、有機栽培の見事な野菜は、
         通な方々に高値で取引されるような人気となり、
         隣市にまで売られて行くようになる。

         励みとなられたか、ますます野菜作りに没頭されるご様子に、
         段々と周囲の空気が変わっていく。

             曰く、金のために あそこまでせんでも。
             曰く、子なしのくせに、そこまで金儲けをせんでも。
             曰く、野菜しか相手にして貰えん偏屈ものぢゃけん、できること。 

         私は、そんな周囲の偏見、悪意がたまらず、
         同様なことを口走った義母と喧嘩してしまったりの日々であったが。


         半年前、晩酌後に畑をチェックに来られたその御方の軽トラが脱輪。

         たまたま夫の定休日であり、義母宅へ出かけようとしていた夫が目撃し、
         近隣の方々と力を合わせてお助けしたが、悪しくも外は雨。

         ずぶ濡れになりながら、服もドロドロになりながら、
         2時間近くかけて、ようやく軽トラを引き出したものの、外は既に夜の闇。

         照れもあってか、挨拶もそうそうにその御方は帰宅された由にて、
          「 飲酒運転はいかん! 」
         夫は少々おかんむりであった。

         以後、夫に道でばったり出逢っても、ひとこともなく、
         余りに失礼じゃないか、と愚痴る夫に、
            酔ってらしたし、暗かったから、
            助けて下さった方々のお顔も覚えておられないのでは??と
         宥めつつも、これまで好印象しか抱いていなかった御方に対し、
         段々、私もおもしろくなくなって行く――。


         でも、相変わらず蓮の花は綺麗で、
         毎日毎日、早朝から炎天の下、畑作業に勤しまれるお姿や
         2階から見える見事な野菜たちには、いつも感嘆する想いだった。


      



         この4年。
         目にしない日はなかったこの御方のお姿を見かけなくなり、
         不思議に思っていたら、自宅にていきなり倒れられたのだ、と
         義母からの情報が入る。

         驚くまもなく訃報が入り、畑はそのまま打ち捨てられ、
         奥さまと二人暮らしだと聞いていたが、
         1,2度、奥さまらしき御方が、収穫に来られたものの、あとはそのまま。


         あれだけ見事な野菜たちが権勢を誇り、
         隅々までありとあらゆる野菜でびっちりであった肥沃な畑が、
         たった2週間で、みるみる夏草が畑を覆い尽くし、
         今は、雑草の合間から、蓮の花が見えるだけ、となる――。



         芭蕉の句がしみじみ胸を過ぎり、
         あれだけ丹精を込めて耕されていたここもまた、
         「 耕作放棄地 」になっていくのか、と物悲しい。



ペンSAD

収穫前のたくさんの夏野菜たち、
これだけの畑を置いて、急逝されたご無念を悼み、
ご冥福をお祈り申し上げます。



にほんブログ村 ライフスタイルブログへ



関連記事
スポンサーサイト
[ 2008/08/10 00:00 ] 地域のこと。 | TB(0) | CM(4)
Re:夏草や(08/10)
こちらは都会のため、耕す土地がありませぬ。

で、連れ殿が自分持つの会社のビルの屋上で、水耕栽培を試みておりました。

自働給水装置を作ってみて2週間の海外出張にまいりました。

帰国後、自働給水装置の頑張りに感動したは良いものの、仕事にかまけてそのまま、その装置に頼りきっておりました。

そうして2ヵ月後の今、屋上菜園は荒れ果ててしまいました( ̄m ̄*)

やはり、機械まかせではなく、人間が愛情をかけないと植物は育たないのですね。

そんな話をしていたら、この日記。

都会も田舎も、人が手を入れないと荒れ果てる菜園。

私もベランダで少し頑張ってみようかしら?

[ 2008/08/11 13:32 ] [ 編集 ]
「 荒れ果てる菜園 」
サヨコさん



こちらではまさにエンドレスな「 草 」との闘いの日々なのですが、

時折思うのは、「 自然 」から見れば、土地を耕し限定されたものだけを植え、

そのものにだけ有益なる処遇、処置を施すニンゲンの方が、まさに異分子であり、

自然を「 荒れ 」させているのだろうなぁ、、ということです(滝汗)。



あれだけ丹精込められた畑が、たった2週間で、夏草たちに飲み込まれるのは、

それだけ土地も肥沃だったから、なのでしょうけれども、

自然の力、自然の復元力がそれだけ強い、ということであり、

それって、素晴らしいこと、なんだろうな、とも。。。



お殿さまの屋上の水耕栽培がダメになってしまわれたのは、

元々が自然の力と場所をお借りしたものではなかったため、お殿さまの手が入らねば、

死に絶えるしかなかったのでは、、と思われてなりませんです。。。



 > やはり、機械まかせではなく、人間が愛情をかけないと植物は育たないのですね。



ひとが自然を守るのではなく、おそらく今もなお、ひとが自然から守られてる。

でも地球そのものが死に逝こうとしている今、私たちひとりひとりにできることは、

目の前のグリーンを少しでも守り、愛で、大切に大切に共に生きていくこと。



省エネを敢行し、CO2の排出を少しでも減らす!

お殿さまの屋上緑地化も大きな1歩。

ふぁいとふぁいと>私たち。

[ 2008/08/11 17:40 ] [ 編集 ]
Re:夏草や(08/10)
姪っ子が農家に嫁いで1年半

農協に申請し 180日以上作付面積0.5反(150坪らしい)で働き 農地を買う権利を確保し 今回300坪の農地を入札で購入 8月末からブロッコリーの種を蒔き 収穫は10月~3月頃まで 姪っ子の収入は130万円くらいになるらしいです

会計事務所でバリバリ働いていた子です @@

でもとても楽しそうに野菜の話をしてくれます

長い間には辛い事も有ると思うけど これからの日本の農業の為に頑張って欲しいな 余った野菜は引き受けるし 米も作るらしいのでランチで使うから安くして!っと赤ん坊の時いかに伯母ちゃんが世話をしたかを言い聞かせてます ^0^

[ 2008/08/11 21:26 ] [ 編集 ]
新たに購入されたのですね!!
ぅわ~!>ママさん☆



 > 農協に申請し 180日以上作付面積0.5反(150坪らしい)で働き

 > 農地を買う権利を確保し 今回300坪の農地を入札で購入



過日は、バターで大変お世話さまになった、姪御さんですね^^*☆

その節は本当に有難い想いを致しました。 有難うございましたm(__)m☆



嫁がれて否応なく「 農 」のお仕事に( 後ろ向きで )接しられたのではなく、

謝のこころで、車前向きに、希望を持って、楽しんで、着々と歩んでおられるお姿が眩しく、

嬉しいですね\(^o^)/☆



私とは真反対でいらっしゃいますです^o^;☆

私も最初は物珍しくて、楽しかったのですけれども、

三男の嫁ということで「 お手伝い 」感覚であったし、

「 農 」の仕事というよりは「 嫁 」の仕事で、即潰れてしまひました。。(o_ _)oポテッ



 > 長い間には辛い事も有ると思うけど これからの日本の農業の為に頑張って欲しいな



若い方々が希望の持てる、報われる國でなくては、とこころから思いますです。

姪御さんの歩まれる道が、決して曇ることがありませんようにお祈り致します。

何があっても倖せ上手のそらしどおばちゃんがついていらっしゃるから、

だいぢゃぶですよね(//▽//)☆

[ 2008/08/12 07:07 ] [ 編集 ]
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。