
今年も 職場の皆で
昼食休憩の時間を利用して
祈鶴を折る。
声をあげてくれた独身組の後輩たちのお蔭で
千羽鶴を折り始めて 早や4年目を迎え、
独身組の後輩たちも 全員ミセスになった。
他愛もない お喋りもしながら、
最後は、厳しい後輩に、
鶴の折り方がぬるい、 嘴が捻じれてる、
などと 血の気が引くやうなチェックを受けつつ。


大事なのは、忘れないこと。
「 なかったこと 」 に してしまわないこと。
鶴を折ったから、といって、
何がどう変わる訳でもないことを
誰もが識っている。
ただ、鶴を折る過程において。
祈りを 形として目にする、その瞬間において。
祈りのこころは共有され、
ひとは想いを新たにし、
また、一歩、
前に踏み出して歩いていけるのではないか。
想いを等しくする ひとびとの
鶴を折る祈りに背中をおされて。
2011祈鶴 posted by
(C)りうりう そして この鶴は
再生され、
世界の子どもたちの未来への糧となる――

2011祈鶴2 posted by (C)りうりう 今年、後輩が奉納してくれたのは
遠く、石川県からの能美の中学校の作品、『 絆 』 の 隣。
写メが届き、
石川県の中学生たち の 祈りのこころの傍らに
私たちの祈りのこころが 寄り添う姿に 胸が熱くなる。

爪に折紙のインクがつく程、
きっちり しっかり 折っていく後輩に
厳しいダメ出しを喰らうまいと、懸命に。
美しく美しく 鶴を折ろうと 集中しながら、
鶴を形づくっていくなかで、
否応なく 来し方 行く末に 想いが向かう。
後輩のお蔭で、こうして毎年
原爆忌に向け
鶴を折る、ということが 恒例となり。
鶴を折る行為に 立ち返る そのこと そのものが、
日々、( 風化に向けて ) 流されていく自分にとって、
とても 大切なことかも知れないと
気付かされた原点に立ち返る。
そして、「 恒例化 」 は
決して 「 風化 」 の始まりではないこと。
ひとの こころの 問題でしかないことを 改めて。
鶴を折る自分、その自分の足元、自分の生きて在る場所。
しっかり見つめ 考える時間を重ねることこそが
大切なのだと、改めて 想い。
加えて今年は。
未曾有の國難に際し、この國で溢れ出る放射能の前に。
どんなに 國を 己れ自身を 見つめ、考え、想いを深めようとも
【 動かねば ダメなのだ 】
【 息長く続けて行かねば ダメなのだ 】 と 気付かされる。

原爆の子の像 posted by (C)りうりう


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