今日も元気で

今、生きて在れることに感謝し、限られた生を慈しみ、楽しんで、感謝のなかに在ろうと決意中。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

『 アヴァロンの霧 』 マリオン・ジマー・ブラッドリー



           私のキング・アーサーとの最初の出逢いは、
           ディズニーのアニメ絵本+アニメ映画
           『 王様の剣 』である。


           孤児でお城に働く純朴な少年ワートが
           森で魔法使いマーリンと出逢い、
           未来の王と予言され、マーリンの元で、
           生きるための勇気、生き抜くための知恵、愛を学んでいく。


           石台に突き立てられた剣を引き抜くことができた者が、
           次の王になると語り継がれていた中世イギリスで、
           ワートはするりとその剣を抜いてしまうところまで。


           未だにマーリンにリスに変えられて 雌のリスに求愛されるワート、
           同様にリスに変身したら、やっぱり別のリスに求愛されるマーリン、
           そして、石台の剣を抜くワートの姿が脳裡に活き活きと棲む。



       剣と魔法の世界は、私の愛してやまない世界であるが、
       実際の「 アーサー王伝説 」は剣を抜いたところから始まり、
       12人の円卓の騎士たちの物語や聖杯伝説、宮廷物語と多岐に渡る。

       「 宗教 」に大きな興味を持つ私には、
       古代の女神信仰とキリスト教の相克が深く背景にあるこの物語には、
       長じてからも、「 原点 」のように舞い戻ることの多い物語であった。



       有名どころでは、

       『 アーサー王物語 』 グリーン編 ( 岩波少年文庫 )
       『 アーサー王と円卓の騎士 』 ラニア編 ( 福音館 )
       『 中世騎士物語 』 ブルフィンチ
       『 アーサー王の死 』 マロリー ( ちくま文庫 )など。

       映画化もたくさんされており、
       04年のディズニー映画『 キング・アーサー 』を見逃したのはイタい。

       で、この『 アヴァロンの霧 』も映像化されてたらしい(滝汗)。
       読後感としては、これを2~3時間の映像で描くのはムリだと強く思うが。



      




       マリオン・ジマー・ブラッドリーの『 アヴァロンの霧 』は、
       アーサー王伝説を 「 妖姫モーゲン 」の視点から描き、
       1983年に発表されるなり、自国アメリカはもとより、
       アーサーのお膝元イギリスでもミリオンセラーを記録し、
       「 今世紀最大の傑作 」として大評判を呼ぶ。

       例によって、ベストセラーと もてはやされる作品にはつい横を向いてしまう
       悪癖を持つ私は、これまで横を向き続けて来たのであったが、

       近年、たまたま古書店で、ハヤカワ文庫ファンタジーの棚にて
       全4巻が美本のまま各100円で売られているのを発見!
       入手したものの なかなか繙けず、積読山のなかに埋もれさせていた。


       今回、思い出したやうに手に取ったのは、
       過日、 金庸氏の三部作を読了 し、
       男性による男性のための? 武侠小説、といったものの対極に在りそうな、
       欧米の女性作家による情緒豊かなファンタジィを読みたくなったから。


??   ??   ??


       ところが読み始めると、なかなか面白いのだが 手強い。


       まさに女性による女性のための??? 絵に描いたやうな
       女性の視点から描かれたアーサー王物語であった!!!


       微に入り細を穿つ表現表記は、
       多くの女性たち( 勿論男性たちをも )を個々に浮かび上がらせながらも、
        「 いいよ~ ここまで描かなくたって 」 と、思わず辟易としてしまう。


       だがしかし。 これが 後々 ぴりりと効いて来る。
       キャラたちの行動に、歴史が動いていくのに、生々しい説得力があるのである。


       読みながら、これのいったぃ何処が ファンタジィ小説なんだらう??

       大河小説、それも純文に近い位置に在る、と言えるのではないか、と思う。


                 だが、それぞれに それぞれに、
                 自分たちの置かれた立場に縛られながらも、
                 苦悩し、想い惑い、成長していく物語にきちんとなっている。



       大きな縦糸が、ドルイド教( 女神信仰 )からキリスト教へ、という史実。
       横糸は余りに有名なアーサー王伝説に登場するひとびと。

       その織り成すタペストリーは、ドルイド教の巫女である女性の視点で、
       全く違う模様が紡がれ、浮き上がって来るのである。
 
       読後暫し、惚けて過ごす。

 
         太古の神々の放逐。
         「 社会 」が組織化し、巨大化しようとしていく上で、
         女性原理を廃し、男性原理、唯一神にしていく動きは何処から来るものか。
         何故に女性原理は、組織にとって大きな弊害となるのか。


       読み応えあり過ぎの 深くて重た~ぃ物語であった――。



                 思えば、ワートが石台から剣を抜き、
                 マーリンが祝福して、めでたしめでたし、な世界から、
                 私はなんと遠くまで来てしまったことか(滝汗)。

                 をとな は、めでたしめでたし、で終わる人生が、
                 実際にはないことを識っているから、
                 めでたし めでたし、で物語は終わらせるのよね、きっと。
        

 
              『 アヴァロンの霧 全4巻 』 ハヤカワFT文庫
                 1)異教の女王
                 2)宗主の妃
                 3)牡鹿王
                 4)円卓の騎士


霧

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 自分らしさへ



スポンサーサイト

ジャンル : 小説・文学
テーマ : 本の紹介

タグ : アヴァロンの霧 マリオン・ジマー・ブラッドリー キング・アーサー アーサー王 ドルイド教 ファンタジー

[ 2009/07/24 00:00 ] 読みました^^*☆ | TB(0) | CM(6)


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。